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スペイン旅行【スペインの歴史を語るトレドの大聖堂】(シニアのヨーロッパ旅行記 No.29)

◆マドリードからトレドへ

トレド地図/クリックするとGoogle Mapを表示します マドリードからトレドへは、高速道路A42号線で1時間足らずで行ける。
電車でも1時間とちょっと。のんびり走るスペインの田舎町の車窓は、どことなく「世界の車窓」を思い起こさせる。
スペインでは、ゴトゴト揺られながらの電車も大変味わい深い。
マドリード市内を抜けると、すぐ荒野にでる。
アンダルシアもそうだが、スペインの車窓から見る景色は、イタリアの道路から見る緑と花のそれとはほど遠い。
そんな中で、トレドへの街道沿いの土手の上に真っ赤に咲いた「けしの花」の群生は印象的だった。
スペイン語でアマポーラ、まさに情熱的な姿に似合わずやさしい響きを持っている。
もちろん、このけしの花は麻薬とは無縁。
4月ごろから咲き出す花だが、観光局の方の話だと(年によるが)3月中旬ごろから咲き始めるらしい。
赤いアマポーラのイメージは、パリのオルセー美術館にある モネの「ひなげし」を鑑賞するといい。

◆トレド観光のハイライト:トレド大聖堂(カテドラル)

古都トレドのカテドラルの廻りは,敵の侵入対策のため迷路のように入り組んでいる。街の廻りをぐるりと半周している川が大きな堀の役割をしていて、まるで日本の城下町を連想する。
トレド観光の見所は、カテドラル(大聖堂)、アルカサール、サント・トメ教会などがある。
宿泊はやはりパラドールが趣があっていいだろうが、パラドールは古いのがいいのであって、近代的なホテル設備は期待しないほうが無難。

トレドのカテドラルは、スペイン・カトリックの総本山だけあって、かなり大きな建物だ。
内部は大変広い。大きな礼拝堂が中央にあって、壁側には小さな礼拝堂がぐるっと取り囲んでいて、大小合わせて22の礼拝堂がある。
中央礼拝堂の木製祭壇の彩色彫刻群は、外からの光で浮き上がって見えとても幻想的だ。残念ながら、内部は撮影禁止のため写真は取れない。
さっと見て回るだけでも30〜40分はタップリかかる。
トレド大聖堂は、フランスゴシック建築の代表例としても名高く、パリのノートルダム寺院と同じ様式で作られている。
15世紀に完成。本堂は高さが約45m、88本の列柱と750枚のステンドグラスで作られている。
またこの大聖堂は絵画館としても名高い。
ルーカ・ジョルダノのフレスコ画、エル・グレコの「聖衣剥奪」、ゴヤ、ヴァン・ダイク、ルーベンス等の作品、そして、黄金で固まったような金銀の財宝が陳列されている中央宝物室。
どれを観ても感動の連続で、ため息がでるばかりだ。
トレド地図/クリックするとGoogle Mapを表示します
トレド地図/クリックするとGoogle Mapを表示します

↑トレド大聖堂(カテドラル)正面



トレドの歴史をふりかえる【トレドと西ゴート王ロドリーゴ】

年代 できごと
紀元418年 ゲルマン民族の大移動で西ゴート族がイベリア半島に侵入。
579年 トレドがスペインの首府と定められる。
589年 第3回キリスト教会議がトレドで開催。
西ゴート王のキリスト教へ改宗が承認され、以降スペインのキリスト教化が始まる。
711年 イスラムのウマイア朝に滅ぼされる。
1085年 イスラム帝国の支配下にあったトレドだが、スペインにおけるキリスト教徒のレコンキスタ(国土回復運動)で、カスティリャ王国のアルフォンス6世により奪回される。
13世紀ごろ このころから、トレドはスペインの芸術、文化の中心地となる。
1560年 ハプスブルグ朝のフェリペ2世により、トレドからマドリードへ首府が移転される。
ロドリーゴとはイスラムに滅ぼされた、西ゴート王国最後の王。
伝説によれば王は、トレドを流れるタホ川で水浴びをしているセウタ領主フリアンの娘、フロリンダを陵辱してしまった。
フリアンは娘を取り戻すと、アフリカの総督ムーサーの基地(カイルワン)に行き、イベリア半島の魅力を説き、侵攻の暁には案内を買ってでた。
慎重な総督は斥候(タリーフ)を放ち綿密な調査を行い、711年に部下のターリクにジプラルタル海峡を越えてイベリア半島に遠征させた。
西ゴート王国のロドリーゴ王は、大軍をもって南下したが、小数のイスラム軍に破れ西ゴート王国は滅びた。
身と国を滅ぼす原因は今も昔も変わらず。
ちなみにターリクの軍勢はアフリカ対岸の大きな山の麓に上陸。
以後この山はターリクの山と呼ばれ、そのラテン語がなまって ジプラルタルと呼ばれるようになった。



 

◆トレドの土産物:象嵌(ぞうがん)細工

最もスペイン的な伝統工芸の土産物の一つである金や銀を使った象嵌(ぞうがん)細工を、トレド土産としてお勧めします。
スペインには、トレドの金糸をうめこむ象がん細工と、銀糸でいろいろなデザインを形作っていく コルドバの「フィリグラナ細工」があり、陶器同様アラブの伝統を次ぐ土産物として人気があります。
トレドでは、鉄の上の絵柄に金糸をうめこむ象がん細工(damasquinado)が盛んで、ブレスレット、イヤリングやブローチなどアクセサリーや置物や時計などの室内装飾が、特に女性向けの手ごろな土産品として、好まれています。
あまり安いものを買うと数年後には錆びてくるので要注意。




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